【少しネタバレ？】『打ち上げ花火、下から見るか？ 横から見るか？』を創作クラスタにお薦めしたいって話

（おことわり：なるべくネタバレを含まないように書きますが、『楽しみ方』として内容やキーアイテムに少しだけ触れます。ご容赦下さい）

アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか？ 横から見るか？』を観てきました。
ちょっとだけ感想をぶちまけたいので、特に創作クラスタの皆さんには少しだけ、お付き合い頂ければと思います。

『打ち上げ花火、下から見るか？ 横から見るか？』は、言うなれば『もしも』の物語。

舞台となる町の名前も『茂下町』（もしもちょう）。
これを踏まえておくだけで、途中で「あっ」と気づくときがあります。お楽しみに。

そしてキーとなるのは『ガラスの尺玉』。
それそのものも綺麗ですが、制作が『化物語』などで有名なシャフト。
水、空、ガラス、瞳。色んな透明なものが、本当に綺麗に描写されています。
奥行きのある、独特の空気感を含め、一つの芸術作品として観られるのではないかと思います。

物語以外ですと、米津玄師さん（ハチさん）が主題歌に関わっています。
また、劇中歌として、松田聖子の『瑠璃色の地球』も歌われます。
どれもとても良い曲ですので、ぜひご覧になって下さい。

さて、大きく話題となっていたラストに関するレビュー。
結論を言うと、確かに『万人受け』はしないですが、個人的には満足しました。
クライマックスを迎えた後の、解釈や『その後』を観客の想像に委ねる形となっているので、「はい、大団円！ おしまい！」という形ではありません。
ただ、創作クラスタなど、物語を書きたい人には惹き付けられるものがあるのではないでしょうか。

これを観たいと思った方には、「先にパンフを買わずに、ほとんど前情報無し」でご覧になることをお薦めします。
自分はあの世界観に吸い込まれました。気づかされたときには感動しました。

お世辞にも観客は多くはありませんでしたが、知る人ぞ知る作品になり得ると思います。