Solution-創作ネタ置き場

個人サークル「Solution」としての音楽と、おまけの小説、あるいは創作全般のあれこれについて。雑談も多め。

【小説・創作】GitHubで小説を管理してみることを考えてみた

GitHubで小説を管理してみることを考えてみた

最初にお願い

  • 必ず後半の「デメリットと、その他の創作について」までお読み下さい
  • この記事は、ご紹介するサービスの本来の目的外の利用を記したものですが、これを推奨するものではございません。
  • (正直創作向けバージョン管理システム出来て欲しい)
  • GitHubの規約に違反すること、また法律に違反する行為があったとしても、こちらでは一切の責任を負いかねます

2018/01/13 追記

参考資料

そもそも「GitHub」って?

更新履歴をファイルごと残せる「バージョン管理」システムのSNS

GitHub公式サイト

GitHub(ぎっとはぶ)というのは、「Git」(ぎっと)というバージョン管理ツール *1Webサービス化したものです。

「一般には」、Webサービスなどのソースコード公開に利用され*2、テキストベースで更新されていきます。

履歴を残せることで、バージョン間で「何を変更したか」を見る「差分表示ツール」が役立ちます。

バグ報告と「プルリクエスト」

  • 「これ、こうしたら機能改善出来ない?」
  • 「ここのバグこれで直せますよ」
  • 「この変更がバグの元になっていますよ」

ソースコードを公開することで、腕に覚えがある技術者による改善やバグ修正の報告が集まります。

GitHubを利用しているサービスの例

昨年大きな話題となったサービスと言えば、Mastodonマストドン)でしょうか。あれもGitHubでソースが公開されています。

マストドンは、Twitterの「クラスタ」がそのまま分離したようなものとお考え下さい。

改めて、「GitHubで小説を管理すること」の利点

推敲・校正箇所の確認に

システムのバージョン更新という本来の目的とは外れますが、ソースコードがテキストなら、小説もテキストなのです。実際に、2つめに上げた記事から引用すると、

例えば書籍のような、もっと本格的な執筆プロジェクトに従事している人でも、複数の著者やエディターの共同作業が必要な場合にはGitHubのテキスト編集機能を活用することが可能だ。作家JJ メレロは、彼のSF小説Hoborg」を完全にGitHub上で「出版」している。誰もがそれを読めるし、編集を提案したりすることもできる。GitHubには「Zen Writing Mode」という編集モードもあり、(禅のマインドで)集中して書き物をすることも可能だ。

というような記述もあるのです。ぜひこの記事を読んでみて下さい。様々な使われ方をしています。

余談はさておき、実際こういったバージョン管理ツールと合わせて、差分表示ツールを使うと、どこを直したかが分かりやすくなります。また、必要に応じて前のバージョンに戻すことも出来ます。

読者がデバッガー気分で誤字報告が出来る

また、何か誤字脱字があったときに、読者は「ここ間違ってません?」とプルリクエストを出し、著者も「ありがとうございます。修正を適用しました」とそれを反映(マージ:統合)することが出来ますね。

「ブランチ」(枝分かれ)でIFルート

もし「こういう展開が良い」というものがあったら、「ブランチを切って」、別のルートを作っても良いと思います。

が、あくまで著者が、自身の判断でそのブランチを無視することも出来ます。元々は「独自機能の追加」(とその反映)を目的とした機能なので、著者がある程度ルールを決めておくと良いかもしれません。

デメリットと、その他の創作について

規約に注意

We may, but have no obligation to, remove Content and Accounts containing Content that we determine in our sole discretion are unlawful, offensive, threatening, libelous, defamatory, pornographic, obscene or otherwise objectionable or violates any party's intellectual property or these Terms of Service.

 我々が我々独自の裁量で判断した, 非合法, 攻撃, 脅迫, 名誉毀損, 中傷, ポルノ, 猥褻, その他の好ましくないもの, 第三者の知的財産を侵害したもの, サービス規約に違反したもの, を含んだコンテンツ, およびアカウントを, 我々は削除してもよい. が, それは義務ではない.

GitHub の注意するべき規約 - Qiita より

利点がある一方で、例えばR指定(R-15しかり、R-18しかり)のコンテンツは恐らくBANや通報の対象となることは十分に考えられます。書き忘れてましたが、一見するとそうでないように見えますが、GitHubSNSであり、「そもそも公開するものにそんな悪影響がありそうなものを載せられない」のは、Twitterなどでも同じですからね。

あくまでテキストベースなので、音楽や画像には向かない

調べてみたところ、1ファイルが100MBまで、全体でも1GBまでの容量制限があるようで、大容量になりがちな音楽や画像には向きません。

逆に、大容量向けで、音楽やイラストなど、創作をやっている人向けにバージョン管理サービスが出来たらどうだろうなあ、と思っていたりします。

まさか、「他人の作品をこれで管理しよう」なんて思ってませんよね?

繰り返しますが、GitHubは「SNS」であり、「公開される」のが原則ですので、他人の作品をアップロードすれば、立派な「違法アップロード」(著作権法違反)となります。参考

また、本来の目的であるソースコードの観点でも、ソースコードには著作権があるとされますし、そもそも他人のものを、勝手に自分のものとすることは出来ない、という点はご理解頂けると思います。

まとめ

まあ色々書きましたが、普段インターネットを使う上で気をつけるべきことを意識すれば、こういった使い方もアリなのではないかと思います。

そして、可能なら、小説だけでなく、イラスト・漫画、音楽など創作を共有できるような、バージョン管理サービスが出てくれないかなあ、と思っております。(自分にはとてもそれくらいの技術や知識が無くて、何年かかるだろうか)

以上、まだ本格稼働していませんが、独り言でした。

追記: 2018/1/13

GitHubに公開しました

github.com

*1:ファイルごと更新履歴を残せるシステム

*2:オープンソースまたはOSSと略記されます