残ページ数で進捗管理+グラフ
残ページ数で進捗管理+グラフ
夏コミも近づいてまいりました。
これを申し上げるのは心苦しいですが、進捗いかがですか?
(たぶん)今すぐには間に合わないかもしれませんが、
Excelでページ数などで進捗管理をしている方に、
システム開発でも使われている進捗管理法をご紹介します。
「バーンダウンチャート」と言います。
ページ数のみの進捗管理に、グラフを付け加えるだけなので、
Excelだけでもさほど難しくなく出来ると思います。
まずどんなものか知りたいという方のための【導入編】、
自分で組めるようにしたいという方のための【実践編】に分けてお送りします。
バーンダウンチャートとは
タスクを「消化」(バーンダウン)していく様子を、グラフで可視化する手法です。
具体的には、タスクの件数であったり、同人誌のページ数、文字書きなら文字数など、簡単な数字で計測してみてもよいと思います。
おそらく、「既にページ数で管理してるよ」という方なら、あとは、
- (なければ)消化予定数の列
- 残ページ数の列(予定・実績それぞれ)
- Excelなどのグラフツール
を付け加えるだけで、完成すると思います。
実績のラインが予定のラインと同じくらいか、それよりも低くなるように維持できると、「予定通りのペース」と言えると思います。
逆に、実績のラインが追い付かない場合は、スケジュールの見直しやペース配分、ページ数の見直しを検討した方が良さそうです。
ほぼ予定通りの例、早めのペースの例、遅れている例を、実際にグラフで見てみましょう。(実績は参考データです)
サンプルデータの前提条件
- 7/19から作業開始
- 作業件数は54話(便宜上の単位)
- 完了目標は8/30(期間中の平日内の祝日なし、お盆くらい)
- 消化予定は、平日1件、休日2件とします(祝日は後で調整)
- 要求ペースの上限は2.0件/日とし、上限に達した場合はスケジュール等見直しを行う
→毎日1~2話分の消化ペースが必要になります
ほぼ予定通りの例
- 実績線が、予定線のラインを行ったり来たり
- 進まなかった日は、実績線が横ばいになり、予定線から上へ遠ざかる
- その後、大目に消化してリカバリー。実績線がぐっと下がり、予定線に追いつく
- 要求ペースも安定して推移している
早めのペースの例
- 実績線が、ほぼ常に予定線の下で推移している
- 予定線が0になるよりも早く、すべて消化して実績線が0になった
- もちろん、入稿締切に余裕がある場合は、予定の消化数を減らすのもOK
- 要求ペースが1.0件/日を早々に下回るようになって、余裕が出来ているのが分かる
遅れている例
- 実績線が、予定線になかなか追いつかない
- 要求ペースが上限(ここでは2.0件/日)に達してしまい、見直しを数回行っている
まとめ
このように、残りのタスク数や、ページ数、文字数など、簡単な指標についてグラフ化してみると分かりやすいよ、というお話でした。
また、この逆で目標を決めたり(決めなくても出来るかな)して、0から実績を積み上げていくパターンを「バーンアップチャート」と言うそうです。
システムやってる人間にとって、同人誌は一大プロジェクト。あるいは連載を続けるのも大変だと思いますが、こうやってペース配分を考えるようにすると違うなと思いました。
さて、次は【実践編】として、Excelでの関数の組み方について解説致します。