今週のコード進行 12/04号
毎週か隔週かは分かりませんが、とにかく新企画です。
こういう考え方があるんだと思って頂ければ幸い。
12/04号
元々はnoteの企画だったのですが、ブログのコンテンツ強化のため、こちらに移行することにしました。
持っている知識を披露せずしてどうするか、という話になったというのもあります。
さて、今回のコード進行は。
解析
コードネームを書き起こします。(通常→度数表記)
Key: Fです。
- Bb6→C7(#5,b9)→FM7→A7(→Dm7)
- Ⅳ6→Ⅴ7(#5,b9)→ⅠM7→Ⅲ7(→Ⅵm7)
気持ち悪いコード進行ですよね。画像も(理由はあるんですが)気持ち悪いですよね。
最近、aug(オーギュメント:#5のこと)コードにはまってるんです。
クリシェ
このコード進行の何が特徴かと言いますと、クリシェ(※)の多さです。
(※ざっくり言うと、コード(和音)の構成音だけでメロディーラインのように聞こえる流れのことです。以下「ライン」と書きます)
このラインを、3つめの和音であるFM7を軸に書き出してみます。
- F→E→F→E
- Bb→Bb→A→G
- G→G#→A→G
- D→Db→C→C#
こう書くと、FM7は単にFでも良いのですが、次のA7と構成音を近づけるため、こうしています。
とにかく、4つのラインが見えるようになりましたか?
特に、1番や3番、4番のような、半音で移るラインというのは、『場面が映る感じ』とか、『落ち着く感じ』(後者を用語で「解決」と言います)を印象づけます。
これが、もしC7(#5,b9)ではなく単にC7だと、1番と2番しかラインが無くなり、解決感が弱くなります。
お詫び
note掲載時点では、トライトーン(#4thの音程)が2つあると書きましたが、C-G#はM3rd(m6th)でした。
訂正してお詫び致します。
(正しくは、C7(#5,b9)→FM7間で、構成音同士が半音の動きを多く取っていることから、解決感が強くなる、といった解釈になります)
伴奏への乗せ方(ヴォイシング)
解決感を強く、とは言ったもの、C7(#5,b9)という和音は複雑な和音です。
特に、b9th(Db)とroot(C)はぶつかりやすいので、なるべく離れた音域に置くのが適切です。
といった感じで
今回の題材はボカロオリジナル曲『雨降れば』のサビ前から抜粋してお送りしました。
今後も、曲を作る中で気づいたコード進行があれば、なるべく紹介して行きたいと思います。
それでは、また。
いつでもこれからが勝負だもんな。